先週(9/23~9/27)は様子見の印象が強い一週間だったと思います。始値が約107.70円、終値が約107.93円でほとんど変動がありません。ただ、安値と高値はそれぞれ約106.95円(9/24)、約108.17円(9/27)ですので、その中でも上下動はありますので、その辺りから見てみましょう。
・ファンダメンタル分析
9/23~9/27の週では、9/26(木)に第2四半期GDPと個人消費の発表があり、これが最注目の経済指標と捉えていました。ですが、24日夜から米経済指標とトランプ弾劾の動きがあって、25日早朝にかけて、この週最安値を記録しました。その後、26日早朝にトランプが記者会見を開くという話があり、同夜に第2四半期GDPと個人消費の発表を迎えたものの、ここについては大きな動きはなし。しかし、27日の午後から上げに転じて、そのまま108円台に乗ってきました。これは米10年債とソンダースMPC委員の発言に反応した結果でしょうか?
このまま終わってくれればわかりやすかったのですが、日本時間の0時を回ったところで急落、再び107.7円台まで戻ってしまいました。これは一部で「トランプ政権が米投資家による中国への投資を制限方法を検討している」などと報じられたあたりからでしょうか。もっとも、それだけでなく米の株価や商品市場の上値が抑えられていたり、10年債利回りが低下したためなんでしょうか。
なんだかんだ言って、上昇したいと思いつつもリスク回避が片隅に残っている、という印象を受けます。
今週の経済指標ですが、月初になるので、重要指標が目白押しです。もう10/1からは毎日何かあると思っていた方が間違いないです。しっかり情報がとれる人でなければ、デイトレードに限定した方が無難です。
・テクニカル分析
チャートとしては、先々週(~9/20)の下がり終わりを受けて、最初の2日は低下、その後3日で上昇となっています。ボリンジャーで見ると+σ2を抜けずに下がり始め、平均線を切ったあたりから再上昇している感じです。ストキャスティクスはいったん下がりきって上がったあとの下りサイン、MACDは今が一番高いタイミング、雲(106.5~107.1)はいったん入って跳ね返ってきた状態です。
先週末終わり間際の60分足も確認してみます。
9/27(金)14:00頃からの上昇でボリンジャー-σ2を抜けた後、一気に下って平均線まで。MACDは下りサイン、雲は下(107.5~107.7)、ストキャスティクスは最後に激しく上下したので、よくわからないことになっています(笑)。
ローソク足(日足)で見ると、3日連続(9/25、26、27)上昇しているものの、激しく上昇したのは初日(9/25)だけで、それ以降はひげが長いんですよね。しかも2日目(9/26)は下ひげが長いですが、3日目(9/27)は上ひげが長い形です。
直近最安値の8/26を1回目の底、直近最高値の9/18がトップ、9/25を2回目の底と考えるとダブルボトムになるのですが、このまま上昇して9/18のトップを抜けるか、抜けずにダブルトップになるか、そこが一つの目安になるかもです。
・まとめ
先週の終わり方ですが、米国株式市場、米国債利回り、商品市場、すべて下落して引けているので、普通に考えたら下げてスタートになると思います。下に窓ができて始まるとして、そこから下がるか上がるかは一つの目安でしょうか。
仮に下がった場合ですが、一目均衡表で見ると、60分足でも日足でも雲が下で結構厚いので、そこまでは下がってもそれ以上はいかないだろうと思っています。逆に上がった場合は直近最高値の108.47円まではあるかと思っていますが、これだけリスク回避の意識が強いとそれ以上はいかないのではないかと。
それを抜ける可能性としては指標や要人発言で一気に突き抜ける形です。先週のこの記事では「106円台まで落ちるか、108円台に乗ってくるか」のような内容だったのですが、どっちも一瞬入ったものの結局107円台に戻ってきてしまったんですよね。それを考えると、何かの勢いで一気に突き抜けないと、なかなか107円台からは変わらないかな、と思います。でも、来週はその可能性が十分にあると思うので、逆に言えば、指標発表などの事前にわかるところは、事前に整理しておき、事後で対応していくのが間違いないと思います。
※ここに書かれているのはあくまで個人的見解ですので、取引は皆様の責任でお願いいたします。
